2026/10/01 08:00



まず言っておきます。

ファッジは甘いです。

でも、ファッジの甘さは、ケーキやチョコを何個も食べるような甘さとは、ちょっと違います。


ファッジは基本的に、

・砂糖
・乳製品
・バター

を使って作るお菓子です。

だから当然、砂糖の量も少なくありません。

でも、じゃあ、なんでそんなに砂糖を使うと思いますか?


甘くして、おいしくするためだけに入れているわけではありません。

実は砂糖を結晶化させて、あの独特の食感を作るためにも必要なんです。

逆に、砂糖が少ないと、あの独特の食感を作ることができません。


けど、そんなに砂糖を使ったら、

「甘すぎて食べきれないんじゃない?」

と思うかもしれませんよね。


ノムさんも、ファッジを作り始めたころは、

「こんなに砂糖を使ったら甘くなりすぎて、みんな大丈夫なんだろうか」

と思っていました。

……他人事???


いやいや。

砂糖をたくさん入れた張本人はノムさんです(笑)。

ファッジになったときには砂糖の粒が見えなくなるから、

「まあ、いっか」

と思いつつも、どれだけ砂糖を入れたかはずっと覚えているので、ちょっと心配になります。


でも、そもそもファッジは、お腹いっぱいになるまで食べるお菓子ではありません。

一粒を、紅茶と一緒にちょっとずつ楽しむお菓子です。

ひと口かじっては、紅茶をひと口。

その繰り返しです。


本場の英国では、ファッジを粒よりも大きな塊で買うことも多いので、日本人よりたくさん食べることもあります。

それでも、紅茶と一緒に少しずつ楽しむ。

そんな食べ方がよく似合うお菓子です。


「甘っ!」

そこで紅茶をひと口。

「あ、これか。うんまっ。」

口の中でミルクティーができて、贅沢な香りが広がります。

そこに紅茶の渋みがすっと入ってきて、口の中がすっきりする。

すると、またひと口ほしくなる。

「ひとりキリンの午後ティー」みたいなものです。

……そんな言葉ありませんが(笑)。


いくらおいしそうなお菓子でも、甘いものを控えている人がファッジを見て、

「これは私には無理かな」

と思う気持ちは分かります。

ノムさんも、健康診断に向けてダイエットを頑張っている最中なので。


だからといって、ノムさんは爆食いもしなければ、完全に我慢するわけでもありません。

運動前に、ファッジを1粒、紅茶と一緒に食べることを習慣にしています。

これが、けっこう落ち着くんです。

甘いものを食べた満足感もあるし、紅茶を飲むことで気持ちも切り替わる。

「今日はこれで終わり。」

そんな感じです。


以前もお話ししましたが、ファッジを試作するときは、それなりの種類と量を作ります。

そうなると、どうしても食べる機会が増えます。

仕事ですから、食べないわけにはいきません。

じゃあ、どうするか。

正解は「1粒」ではありません。

「1かけ」です。


1粒を丸ごと食べるのではなく、少しずつ味を確認します。

それでも、どうしても量が多くなってしまったら、いつもよりちょっとだけランニングの距離を延ばします。

ファッジ屋さんって、意外と大変なんです(T_T)


まあ、そんなノムさんのことは放っておいて。

ファッジは、ちょっとずつ楽しむお菓子です。

だから、初めてなら2粒入りから始めてみてはいかがでしょうか。

もっと食べたい誘惑に駆られても、2粒しか入っていないので安心です。


20粒入りは、ちょっと勇気がいります。

誘惑に負けたら、えらいことになります。

ノムさんも責任を負えません(笑)。


そうは言っても、ファッジは甘いです。

これは間違いありません。

でも、その甘さを紅茶で受け止めながら、一粒だけ楽しむ。

そんなティータイムも、たまにはいいんじゃないでしょうか。

まずは2粒入りから、試してみては。


書いている人 ノムさん


広島生まれ。英国菓子と紅茶のある暮らしOHISAMA代表。

公務員の家庭に育ち、大学を卒業後は食品会社に就職。一念発起して会社を退職し、宮島でパン屋を創業したものの繁忙期と閑散期のギャップから体調を崩し僅か5年で離島。その後、業種を変えながら再起を図るもうまくいかず、借金が2,500万円まで膨れ上がる。

これが最後の挑戦と覚悟を決め、安定した人気のスコーンを深堀りしていくことに。すると、その原点であるスコットランドのスクーン城にたどり着き、そこから英国菓子に興味が広がっていく。何世紀も変わらないレシピや伝統といった神秘性にハマり、店では全然売れなかったがとにかく作り続けて、売れ残ったものを食べる日々を過ごす。

そんなある日、東京の英国展に招待されてから人生が大きく動き始める。広島でも英国菓子が売れ始め、中でもファッジは借金を完済できるようになるまで経営の柱に成長。今では英国へファッジの取材へ行ったり、ファッジの歴史を調べることが大きな生きがいになっている。